バッハの「無伴奏チェロ組曲」を2セット持っている。カザルスと鈴木秀美だ。後者はいわゆるピリオド楽器を使った「バロック的」な演奏だ。近年はこういった「出来る限り作曲された当時の音を再現する」という考えに立ったものは多い。こういった傾向はバロックだけではなくて古典物などにも広がっている。
洋楽器は大きく華麗な音がする方向に改良されてきたので、その手の演奏はだいたいにおいて現代の楽器で演奏するよりもちょっとくすんだかんじの音になり、演奏法も現在の楽器のようなダイナミクスはだせないので大概は淡白になる。私は、いわゆるロマンティックなテイストは好きでは無いので、そういった古楽器演奏は好きだ。 しかしそれは、私がそういう音が好きだから良いと思うのであって決して「正しい演奏」をしているから良いのでは無い。クラッシックの歴史は天才作曲家たちの系譜ともいえるので「彼らはどんな音を聞いていたのか」という疑問と欲求はよくわかるし、それを追求していくのはすごく有意義だ。がそれはあくまで「当時の音」であって「正しい音」では無い。 出した音は作曲家のものでは無い「演奏家」のものだ。そこには「正しい・間違い」では無い、「私はこう言いたい」とうことだ。
by jazzcello
| 2005-06-03 08:00
| music
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